河田家文書展と与板ツアー その1


新潟の長岡市立科学博物館で開催されていた「河田家文書展」に行ってきました。
そしてこの博物館には、河田長親関係の史料が収蔵されているということで、博物館さんにお願いし、それらも見せていただけることになりました!
続きからどうぞ。


特急に乗り、北陸の海沿いで荒れる日本海を眺めつつ長岡へ向かいます。


北陸からこの雪ぐあいです・・・。
この日、新潟は強風だったため糸魚川から特急のスピードが落とされ、予定より30分遅れでの長岡着となりました。

長岡ではまだ雪が残っていました。これでもだいぶ融けたそうです。
長岡市立科学博物館は、市役所分庁の中にあります。
歴史部門担当の広井さん(上杉関係の書籍に、河田長親に関する文章を書いておられる方です)にお会いし、文書展の解説をしていただいたり、史料を見せていただきつついろんなお話を聞かせていただきました!
河田家文書展はこじんまりした展示でしたが、翻訳や解説が充実しており、大変わかりやすい展示になっていました。特に、現代語への翻訳があるのはありがたかったです。
見せていただいた史料のいくつかを紹介します。

河田家に伝わる、河田長親が使用していた旗印の覚え書きです。
書籍で見たことがあるのですが、まさか本物が見られるとは。

河田家の家紋(山形に木瓜)です。
河田は古志長尾氏の名跡を継いだので、長尾氏の巴の家紋を使っている印象が強かったのですが、本来の河田家はこの家紋だったのです。
木瓜が入るので、華があるデザインです。

近江から越後についてきたという、河田家の家臣のリストです。大変ラッキーな方々と思います。

河田長親直筆かもしれない・・・という、漢詩です。

私が史料で最も見たくて楽しみだったのが、長親が使っていた刀や、謙信から拝領したと伝わっている脇差だったのですが、残念ながらどちらも拵えは残っておらず、刀身のみ見ることができました。しかし天文年間に作られた刀であることは間違いないとのことで、初めて生で戦国時代の刀を見られました・・・!
さやに入った状態で持たせていただいたのですが、ご本人が持っていたものかと思うと感激しました。重たかったです・・・。
このほかにもたくさんの史料を見せていただき、史料から読み解ける河田に関するさまざまな事実や想定を聞かせていただき、大変濃いお話を聞かせていただくことができました。
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これらの史料を代々受け継いできたのは河田家のご子孫の方々ですが、江戸時代の代では火事で負傷してでも史料を守った人もいらっしゃったそうです。
刀の拵えなど保存が難しいものもある中、なるべく劣化させないように、失わないように、大切にしてこられたのです。
子孫の方々が史料を大事に守ってくれていた、そのおかげで、私たちが河田長親たちについて詳しく知ることができるんだと実感しました・・・!

お話を終える頃には、すでに閉館時間をすぎておりました・・・。
科学博物館は他にも、鳥の剥製や樹木の葉のコレクションなどなど様々なジャンルの展示物がありとても興味深く、機会があればじっくり見てみたいと思っています。(特に蝶の標本がすごい量でした)
専門家の方に実際にお話を聞きに行くことで、河田に関する情報以外にも、史実の調査の手法や向き合い方のような知見も学べたのではないかと思っています。
広井さん、貴重なお話をどうもありがとうございました!



夕食は、小千谷名物のへぎそばを食べました。つなぎに海苔を使っており、普通のそばとは違う食感でした。

デザートのあんみつがとても素敵。
2日目は、広井さんから与板歴史民俗資料館に河田関係の書状が展示されてるよと教えていただいていたので、そこに行きました!
その2に続く!